ノウサギのロードキル現場 case.1
発見日時:2020年11月12日(木)10:38
報告者:山崎 拓人
所属:ヤイロチョウを守る会 会長
現場:高知県四万十市北西部山中
※自然保護の観点から詳しい地名は割愛します。
道端にノウサギの死体を発見
グッタリとしているなぁ。
と思ったら死亡していました。
「うわ!口から内臓がでてる!」
と思ったら紅葉した枯れ葉で安心しました。
毛並みは上々
死んで間もないせいと、気温が低いためかキレイな毛並みをしています。
皮をキレイに剥いで鞣したら、ナイフシースや革小物などに活用できそうなくらいです。
死んだウサギの目
「死んだ魚の目をした」と形容される方が稀にいらっしゃいますが、
こちらは死んだウサギの目。
目の動きは魂の挙動を表していると思われるので、
目玉がまったく動かないとゾッとした気持ちがおこります。
最後の糞
死体からは糞が2粒こぼれ落ちていました。
グロテスクな映画やコミックなどで、死ぬ寸前に失禁する表現が見受けられますが、
あながち誇張しすぎた表現ではないのかもしれないと思いました。
※グロテスクな映画やコミックなどの例:サウスパーク
道路管理者へ連絡をして指示を受ける。
道路管理者へ連絡をし、電話で指示を受けながら適切な処置をして、その場を去りました。
ノウサギ問題
野生動物のロードキル問題と合わせて、
高知県四万十の中山間地域ではノウサギの農作物被害が目立つようになってきました。
ノウサギが苗やイモのつるを食べちゃう問題です。
集落営農組織が協業栽培しているイモは、半分以上ノウサギにやられて収量が見込めず担当の方は困っておられました。
香り米の苗も食べるそうです。水をはっていても平気で入ってくるそうなので、意外と水に対する耐性がありそうですね。
ノウサギ対策
対策は主に鉄網か漁網。
しかし鉄網は目が粗く潜り抜け、漁網だと噛みちぎって圃場内に侵入する為、対策が難しいそうです。
関係機関の対応
有害鳥獣に関する補助金・助成金はシカ・イノシシが主な対象の為、
ノウサギの被害対策用の資材購入は全額自費になる可能性が高そうです。
地域住民のノウサギに対する想い
ブシュカンの木も噛み千切ったり、地味な被害も頭数が増えることで、
以前より頭を悩ませる存在になってきました。
ノウサギは夜道車で遭遇した場合、ヘッドライトで照らされているところからはみ出ず、
ずっと前を走り続ける習性があるので、
「なし敷き殺さんがぞ。」
「そんなこと言うたち、かわいそうやけんできんちや。」
という会話がたまに聞こえてきます。
これからどうする?
とりあえずトレイルカメラが一台余っているので、
イモ畑に仕掛けて、どういう侵入方法をしているかを調べるために、
設置してみたいと思います。