キノコの観察会に参加しました。【森ときのこを愛する会】

秋といえばキノコ。

ししとうを収穫していたら、同じ集落に暮らしている四万十川財団のKさんに、

「キノコの観察会があるんだけど、参加しない?参加費無料なんだけど。」

と誘われました。

「集合場所が朝の7時に南国市だから、朝早くてちょっと遠いけどどうかな?」

とのことでしたが、久しくフィールドに出ていないので参加することにしました。

 

集合場所までは家から120キロくらい離れていますが、

コロナの影響で自然観察会などのイベントがのきなみ中止になっているので、

数日前からワクワク。

 

10月18日の京柱峠付近観察会の参加者は以下の通りとなりました。
(略)
集合場所からの移動はお子様3人を加えて22名になります。
車台数は13台の予定です。京柱峠から観察場所が2か所に分かれますので、
集合場所からは2グループで移動し、京柱峠で落ち合います。
参加者で、アマチュア無線をやっておられる方は事務局までお知らせください。
相互連絡のお手伝いをお願いするかもしれません。
図鑑をお持ちの方は持参してください。参加者それぞれで、一緒に調べていきましょう。
持参物:弁当、飲み物、雨具、図鑑、マスクなど
 観察場所:京柱峠近辺 集合日時:10月18日(日) 午前7:00までに
午前7:00出発 集合場所:「道の駅南国風良里」方面 「コーケン」駐車場  
Kさんからイベント詳細のメッセージが届きました。
京柱峠・・・?どこだろう。
調べてみました。
片道160キロかぁ・・・。
気合い入ってるなぁ・・・。
観察場所に京柱峠”近辺”とあるし、参加者に子どももいるみたいだし、ここまで遠くはないでしょう。
そんなことよりキノコの観察を楽しもう!

ブリーフィング

朝の4時に家を出たので、なんとか遅れることなく集合場所に到着することができました。

観察会の主催は「森ときのこを愛する会」さん。

平成8年から活動を続けている市民団体です。

参加者さんが集まったら、注意事項やイベントの流れなどの説明を受けました。

「今日は京柱峠の麓の方で観察を行います。私の軽トラックが先にいきますので皆さん着いて来てください。」

各自乗り合わせて観察場所に指定されている場所に向けて出発!

観察場所への道のり

南国ICの出入り口。

道が広く空も広く、まだまだ都会という感じですねぇ。

これからどんな所へ向かうのかさっぱり分かっておりません。

とりあえずトイレ休憩をするために「道の駅大杉」へ

北川くらいまでくると、川の様子がいかにも渓谷といった風に変わり、山も深まってきたような気がします。

道の駅大杉。

推定樹齢3000年の杉の木がある町ですね。

ここまでくるとグッと気温が下がって寒いです。

穴内(あなない)までくると吉野川が現れます。

やっぱり四万十川とも仁淀川とも表情が違いますね。

ラフティング業者も国道沿いにチラホラ。

JR豊永駅の手前で国道32号線に別れを告げて、酷道として有名な439号線へ。

京柱峠の麓ということは、赤い点を打っているところ辺りに散策路があって、そこを歩く感じかな?

山が深まってきた!

439号線に入って少し登っただけで雰囲気がガラリと変わります。

あっという間に絶景です。

早く歩きたい!キノコを探したい!!

気持ちが高まってきます。

ガンガン登ります。まだ??

ゴンゴン登ります。

気がづいたことは、もう麓ではなく山頂近いということです。

あれ?どこなんだろう。

登り始めて1時間近くたってるけど・・・

 

しかしこんな山の奥の奥にまで集落があるのでとても驚きました。

山にへばりつくようにして家が建っています。

なにより斜面に畑があるんですね。

斜めの畑を耕すために、ここらのクワは他と比べて長いとか。

所変われば品変わる。とても驚きました。

京柱峠に到着!

峠に着いちゃいました。

(麓じゃないじゃん、頂上じゃん!)

と思いましたが、普段の観察会ではここに車を停めておき、2時間ほどかけてさらに歩いて登るそうです。

(なるほど。車で来れる場所ならどんなに高くても麓なのだな。)

と妙に納得したものの、地獄のようなカーブが続きグッタリです。

しかしこの絶景!

まさか雲海が見れるとは思っていなかったので、とても嬉しかったですね。

標高は1133メートル。

Tシャツ・ネルシャツ・フリースではかなり肌寒い。

真冬の恰好でくればよかったです。

10月に1000メートル越えの山へ行くときは下界の3~4段階は着こまないと楽しめないですね。

軍手や手袋などもあった方が良いと思います。

クマ出没注意の看板。
絶景を撮るポミちゃん

観察会スタート!

観察会スタート!

頑張って見つけるぞ!

子どもたちと一緒のグループ。まったりでいいですね。

カゴを持った参加者さんもいらっしゃいました。

このまま林道を歩きながら、道端に生えているキノコを探す感じかなぁ・・・?

違いました。

標高が高いので紅葉がはじっまていました。

落葉樹がふんだんにある秋の森はとても美しいです。

ヤマグリ。

甘くておいしいと有名です。

ただ一粒の量が少なすぎる・・・。

いろいろなキノコが生えていました。

見るだけで本当に楽しいです。

食べるのはあまり好きではないです。

リンドウとも出会うことができました。

同定!

観察会が終わったら同定にはいります。

同定とは名前を特定することです。

 

新聞紙を広げて採取したキノコを並べます。

図鑑を見ながら先生と一緒に皆でわいわい名前や特徴などを教わりました。

赤い付箋は毒緑の付箋は食べるものオレンジの付箋は注意が必要なものです。

 

私の大好きなタケリタケ。猛ってますなぁ。

カレバキツネタケ

ヒメベニテングタケ

ニガクリタケ。

苦いそうです。食用のクリタケとそっくりな憎いやつ。

ノボリリュウ

スエヒロタケ

フサヒメホウキタケ。

ジャグマアミガサタケ。

超猛毒だけど調理の仕方では食べれちゃう。しかも超おいしい。

そんなフグみたいなキノコ。

これも一度見たかったキノコです。

スギヒラタケ。

イヌセンボンタケ。

ハナビラダクリオキン。

かっこいい名前です。

キチチタケ。

傘の裏から乳のような液体が染み出るキノコ。

カレキノホウキタケ

キシメジ。

ふつうに食べたりするみたいですが、図鑑では注意になっているみたいですね。

カノシタ。

キノコっぽくない名前が印象的でした。

ムラサキフウセンタケ

ツヤウチワタケ

モエギタケ。

もえぎ色をした非常に美しいキノコでした。

また出会いたいキノコです。

クリタケ。

クリタケはおいしいキノコとして有名ですが、図鑑上では注意になっていみたい。

先生たちも「これも注意種なのか!昔といろいろ変わってるなぁ。」と驚いていました。

昔は食べられることになっていたけれど、食中毒や死亡例が出たりしたので「食べるのは控えましょう。」となるケースがキノコの場合あるみたいですね。

図鑑は最新のものを利用して、分からないものは食べないようにしましょう。

ズキンタケ。

ヌメヌメっとして、ブジュブジュしてます。

カラカサタケ。

クロラッパタケ。

珍味だそうです。

アシグロタケ

マイタケ。

でましたキング。

野生のものは初めてみたので嬉しかったです。

ただ違うグループが採取したものなので、自生している姿を見ることはできませんでした。

ハナビラタケ。

マイタケサイズの大きなキノコ。

ヌメリスギタケ。滑り杉茸

すっごくヌメヌメしていそうな名前なので好きになりました。

ホコリタケ。

指で押すとパフパフと胞子がでて面白いヤツです。

食べれるんですねぇ。

アシナガタケ

毒はないけれど食べる価値はない。

そういった感じのキノコです。

ニカワタケ。

ツチグリ。

キツネノチャブクロ

タヌキノチャブクロ

ヒラタケ。

難問。ニシキタケ・チシオハツ問題。

 

同定でもっとも時間がかかったのが、ニシキタケとチシオハツ。

可食と注意種です。

ハッキリとした違いがなく、素人の私には見分けがとてもつきません。

最終的にチシオハツは辛みがあるということで、先生が少し齧って確認。

そのあと吐き出してめちゃめちゃ口をゆすいでいました。

(これができちゃうのか。キノコ勢はワイルドだぜぇ・・・)と感服しました。

この2つの種に加えて「ドクベニタケ」という同じような見た目の毒キノコも存在します。

先生方でも判別が難しいということで、

この手の赤いキノコは「すべて毒キノコとする!」と自分の中で決めました。

まとめ

やっぱりキノコは素晴らしいですね。

探す楽しさ、見る楽しさ、知る楽しさ。

いろいろな楽しみ方ができます。

また近くでキノコの観察会があったら参加してみたいと思います。

 

【森ときのこを愛する会 ホームページ】

https://sites.google.com/site/sentokinokowo

「森ときのこを愛する会」は平成8年10月15日に発足し、現在の会員数は約50名です。

きのこを核として森とのふれあいを中心に、野生きのこ観察会や勉強会等の活動をしています。