バーニング!バーニングだにゅ!!
野焼きをしたのじゃ! pic.twitter.com/7BydCdvU2c
— 🐦🌈八色鳥村の古老🍀秘密の森の番人 (@oyu_yairocho) February 6, 2023
野焼きをする理由
どうして野焼きをするのでしょうか?
父親に聞くと、
「雑草の種が落ちないようにするためだ。」
というような答えが返ってきます。
しかし、この答えでは私は納得できません。
なぜならば毎年毎年アホみたいに草が生えてくるからです。
しかも根っこがあったら復活する奴らばかり。
田んぼの中なら野焼きをする理由としてよく分かります。
1年生植物が多く、その種は火に弱いのである程度の効果はあるでしょう。
また枯草などを灰にすることで土壌改良の効果も期待できます。
焼き畑農業の原理ですね。
「でも田んぼの中じゃないじゃん!のり面だけなら草を刈るだけでいいんじゃない?」
そう思っちゃったりします。
意味がないのに恒例行事としてやっているのでしょうか?
これは他に目的がありそうです。
山焼きについて
自然に火を放つ行事として野焼きの他に山焼きがあります。
というよりも「野焼き」というジャンルの中に「山焼き」があるんですね。
ゴミを野原で燃やすのも野焼きなので、案外ひろい概念です。
山焼きの目的は遷移(せんい)を防ぐこと。
日本の農地は山や森を開拓してできている所が多いので、放っておくと特定のステージを経て最終的には森になります。

最終ステージの陰樹林まで到達すると、それ以降は大きな変化がなくなります。
この状態を「極相林」といいます。
最終ステージにたどり着くまでには、なんと200年もかかるとか。
山焼きはステージ3からステージ4になるのを防ぐために行われます。
というのもステージ3の最終段階になるとイタドリや大きなカヤなどが生えてきて”やぶ”になります。
やぶが完成すると、今度は成長の早い低木が登場しはじめます。
アカメガシワやウルシといったパイオニアツリーと呼ばれる連中です。
低木が生えてくるとどうなるか。
草刈りが面倒になります。
草刈り機を振っていて低木の株元にガイン!とぶつけると、機械が壊れてしまうかもしれません。
また定期的に山焼きをすることで火に強いイネ科植物の比率を高めることができます。
山焼きは阿蘇山などが有名で、放牧が盛んな場所です。
イネ科の植物は牛や馬のゴハンになるので、エサ代の経費削減にもなることでしょう。
田んぼの場合は、カヤやススキといったイネ科植物の根っこは強いので のり面の崩壊防止に一役かっているんじゃないかと考えます。
維持管理がしやすい状態を保ちつつ植物の根っこを張り巡らせ、のり面の崩壊を防ぐ。
これが野焼きを行う目的でありましょう。
「やらんでもアホみたいに草が生えてくるんやからどうでもええやろ。」
と思っていましたが、アホみたいに草を生やすためにやっているのかもしれませんね。
あくまで、やまさき予想です。
燃やしてみよう、野や畑。
焦土作戦のスタートです。
野焼きの禁止について
ごみの処理を目的とした焼却「野焼き」は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第十六条の二により禁止されております。
一般家庭や事業所から出たごみを焼却することは、原則認められておりません。
罰則
違反した場合、5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金またはこの併科に処せられます。
参考:「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第二十五条から第三十四条
野焼きの禁止の例外
例外として認められる範囲での野焼きを行う場合でも、以下の点は必ず守ってください。
すぐに火を消せるよう、あらかじめ水の準備をお願いします。
煙などが隣家へ流れないよう、風の大きさや流れには注意してください。
事前に四万十消防署(0880-34-5881)へ、「火災とまぎらわしい煙又は火炎を発するおそれのある行為の届出書」の提出をお願いします。
笹と竹は必須です。
笹は火をコントロールする為に使います。
燃えて欲しくない所に行きそうになったらバシバシと叩いて消します。
竹は先っちょをメラメラと燃やして火をつけるために使います。
燃やす前の風景をよく見ておきましょう。
野焼きは消防団の方と一緒に行います。
オレンジ色の物体はジェットシューター。
はじめて見る道具。
アマゾンにも楽天にも売っていませんでした。
背負って使う簡易防火ポンプですね。
高低差がある場合は、高い所から燃やしはじめましょう。
火は燃え上がるものなので、低い場所から燃やしはじめると火事の原因になります。
とんでもない大きさの炎なるので下から燃やすの好きなんですけど、そうも言ってられません。
風が少しあると火がよく走るので、キレイに燃えます。
ガスバーナー最強。
燃やせ!
焼き払え!
ジェットシューターが思いのほか優秀で驚き。
火事になることもなくキレイに燃えました。
毎年のことながら野焼きはテンションが上がりますね。
焚火が好きな方は、正式な許可を得てチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
広範囲に炎が立ち上る様子は、恐ろしいですが美しくもありますよ!
おしまい。