【ヤイロチョウ農園の5ヵ年計画大公開】これからのヤイロチョウ農園について【オープンソース型ブランディング】

はじめに

私がししとう農家としてデビューして、

今年で3年目になるヤイロチョウ農園。

私は規模拡大をするために、ハウスを借りようとしていました。

 

お世話になっている農事組合法人さんの研修に参加するなかで、

「今が農園の方向性を決める1つの分岐点であるな」と、

思うことが多くなってきたからです。※1

 

そんな中でふって湧いた、ハウスを借りることができるかもしれない話。

相手の方がいる話なので細かい事情は、省かせていただきます。

どんなハウス?

なにはともあれ、

面積は1反(1000㎡)

良く管理されているAPハウス。

しかしビニールは張られていない。

場所は自宅から車で30分走らせた場所。

四万十川の河口域にあり、日当たりは最高。地質も良好。

甘長とうがらしを栽培するには、最適な場所です。

ハウスで育てたい野菜は・・・?

ヤイロチョウ農園はししとうからスタートしましたが、

「甘長とうがらし」に栽培作物を変更する予定です。

 

ししとう栽培のメリットは、

狭い畑でも、そこそこ稼げることです。

反収が高い作物といわれます。

 

次いで高知県の気候と合っていることです。

気候と生き物のバイオリズムがマッチすると、

作物がもつ最大のパフォーマンスを発揮することができますよね。

全国に流通するししとうの約半分が高知県から出荷されていることを見ても、

気候を味方につけるという事は、他地域には真似できない強みになります。

高知県の推奨品目でもあるので、お小遣い程度ですが奨励金も貰えます。

 

デメリットは、パック詰めが大変。

これにつきます。

子どもの頃親にししとうのパック詰めをやらされ続け、

それがトラウマになって食べたいとは思えなくなった方がいます。

パック詰めが原因で離婚スレスレまで仲が悪くなったという夫婦もいます。

ししとうはファミリーデストロイヤーでもありうる恐ろしい野菜なのです。

 

甘長とうがらしは、ししとうの仲間なので高知県の気候にはあっており、

「土佐甘とう」という名前で高知県も推奨している品目。

何よりパック詰めの手間がいらないこと。

ししとうと違って選果場の選別サービスを受けることができるのです。

パック詰めを誰かにやってもらうことになるので、1パック当たりの儲けは減りますが。

しかしこれは栽培する本数を増やせば解決できる問題なのでOK!???

私はししとうのパック詰めよりも、収穫作業の方が楽だと思うタイプなのです。

 

最盛期になると、ししとうは毎日収穫した方が良い作物ですが、

甘長とうがらしはサイズが大きい分収穫ペースがゆっくりでいいので自分のリズムに合っています。

5ヵ年計画を立ててみよう!

ハウスの持ち主さんにお話を伺ったところ、

「レンタルハウス事業で建てたものだから、担当の農協職員さんとお話をしてね。」

という話になり農協職員さんとあれこれ相談をしながら1か月近くかけて完成!!

 

過去の単価などを参考にしながら金額を決めていき、

「これなら何とかなるかなぁ。最後に決めるのは委員会だしね。」

というレベルの5ヵ年計画ができあがりました。

清く正しい5ヵ年計画から遠く離れたものですが、参考用として公開します。

ある程度の数字は正しいですが、大きく間違っている所もあるかもしれませんので、

正しくお使い下さい。

■ダミー農園 5ヵ年計画表(PDF)

感想:自転車操業になりそうだなぁ・・・

事前に担当の職員さんからししとう1反だと厳しいという事は聞いていたのですが、

5ヵ年計画を立ててみて納得。次に回せる資金が少ない。

1年中収穫できるのならともかく、シーズンオフことも考えないといけないのに残せる金額が寂しい。

自宅から距離があるのでガソリン価格高騰の影響を直に踏んでしまう。

ハウス内の温度管理をするために1日に何度も往復するには、おっくうな距離なんですよね。

 

肥料の価格が高くなっていく情勢で、下手に面積を増やすのは得策ではない?

予期しない経費が重なって、融資の額が増え、返済するためにまた面積を増やす。

なんてことになりそう。など、

あれやこれやパートナーと相談をした結果、農園の規模拡大は中止することにしました。

 

農家の稼ぎ方

農家の売上のたて方。

単価×収量=売上

 

高い値段で売れる野菜を、

たっくさん作ったら一番良いという話です。

 

理屈はそうですが、道理はこう上手くいきません。

 

基本的な分岐は2ルートあります。

Aルート→ 収量を増やす

Bルート→ 単価を上げる

このどちらかを選択して進むことになります。

Aルート→ 広い面積の畑からドカドカドカッと収穫して少々安くても売る。

Bルート→ 限られた面積で栽培する野菜の価値を満足できる価格まで高めて販売する。

ということですね。

 

私はAルートに進もうとしましたが、

故郷にこだわりたいという思いが強いこともあるので、

Bルートのブランディング戦略ストーリーに突入してみようと思います。

 

教科書を埋める必要があるので、

出来る限りの情報は共有しながら、

オープンソース型のブランディングとして、

楽しんでいただけたらと思います。

 

使用する教科書はコチラ↓↓

ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと 

 

上記の本に出てくる「ブランドDNA」を少しづつ埋めながら、実行していく予定です。

 

ブランドDNAの14項目

①ターゲット・オーディエンス

② プロダクト・ベネフィット

③ ブランド属性とブランド価値

④ ブランド・パーソナリティ

⑤ブランド・ビジョン

⑥ブランド・プロポジション

⑦市場での位置付け

⑧ブランド・プロミス

⑨ブランド構造

⑩ブランド・エクスペリエンス

⑪トーン・オブ・ボイス

⑫ブランド名称

⑬ブランド・ストーリー

⑭タグライン

 

最後まで駆け抜けれるか分かりませんが、

応援とご声援とチャンネル登録をよろしくお願いします!

【↓↓秘密のヤイロチョウチャンネル↓↓】

https://www.youtube.com/channel/UCVLfAdDwcxzmwW6Rey3R38g

 

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ー注釈ー

※1
分岐といえばデトロイトビカムヒューマン。
差別のなかで暮らす自我に目覚めた3”人”のアンドロイドたちの物語を、プレーヤー自らが選択してエンディングまで導く名作ゲーム。ルート分岐が多いことが特徴で、人によっては信じられないほどドラマティックなストーリーを構築することができます。
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【コナーは廃棄した方がいいかもね のばまんデトロイトビカムヒューマン #1】ーのばまんゲームス