目次
はじめに
さぁ、仕事の合間にふらり寄り道。
史跡をお見守りするのが日課です。
私が暮らしている村から高知県四万十市の中村市街地へ向かう途中に野中兼山が残した「麻生堰(あそうぜき)」があります。
行き帰りの車の中からはよく見るのですが、実際に歩いたことはないのでお見守りに行きたいと思います。
野中兼山について
時は江戸時代。
野中兼山は土佐藩主の山ノ内一豊の甥っ子。
家老として土佐藩の一大プロジェクトである灌漑事業に携わり、新田開発などを行いました。
いまから400年ほど前の江戸時代前期。
台風がよく通る高知では洪水が頻発するせいで、荒涼とした大地が広がっていたそうです。
そんな土佐の大地を藩の繁栄のために開発しようとしたのが野中兼山。
最終的には中傷にあって隠退においこまれます。
子どもたちも罪人扱いされて40年間も幽閉されました。
そんな野中兼山さんが残した堰や水路が四万十市にはあります。
土佐藩のプロジェクトで動いていたので、高知県のあちこちにあるんですね。
麻生堰(あそうぜき)
4つの村に水を引くために作られた堰です。
建設当時の姿のまま、現役で活用されている貴重な土木遺産だそうです。
いつ見ても曲線が美しいです。
増水するとオーバーフローして堰全体が魚道になります。
麻生堰はそこがスゴイ。
堰へ行く道は未舗装。
河原にはヨシ(四万十市ではヨセ)がたくさん生えていました。
冬は水がキレイですね。
流れ着いたお正月飾りの柑橘。ダイダイかな?
ウォータースライダー。
堰の端っこまで歩くと、良い感じの釣りスポットがありました。
カワムツをルアーで釣る、カワムツングにピッタリ!
対岸からの風景。
対岸は行き止まりかと思っていたら道がありました。
その先へ進むと・・・。
耕作放棄地!荒れていますねぇ。
竹のトンネルと麻生堰のコンビネーション。
護岸もコンクリートでゴッチゴチという感じではなくて、環境に配慮されているような造りになっています。
四ヶ村溝(しかむらみぞ)
麻生堰を見た後は下流へと進み、四ヶ村溝へ。
なぜ麻生堰を作ったかというと、溝をつくって田畑に水をあげるためなんですね。
当時は数多くの水車が設置されていたそうで、現在でも安並水車の里として親しまれています。





キレイなトイレが設置されています。
何度ここのトイレに助けられたことか・・・。

溝です。
手で掘ったと考えるとゾッとします。
田野川村高中築池
野中兼山さんとは関係ありませんが、灌漑つながりで田野川地区にある「高中築池」もお見守りすることにしました。
田野川村高中築池は江戸時代に村びとたちが手で掘った池です。
溝を掘るのも大変そうですが、池を掘るのはもっと大変そうです。

ヤギさんに見送られながらUターン。

ふるさと農道を通ります。

ねこ発見!

ねこにげる。


田野川地区は道が複雑です。
だいたい道を間違えます。
この日も迷ってしまいました。

迷い込んだ先で発見した空の祠。
美少女フィギアをまつりたい。

インスタレーションアート的なもの。

ヤクルトを飲んでいる第一村人を発見したので道を尋ねたら親切に教えてくれました。
ありがとう、おばあちゃん。

教えてもらった道を進むと・・・。

どう考えても不吉な看板。

「田野川村高中築池」の石柱を発見!
ここには看板も三角コーンもないし、工事しているのは別の場所かも。

山道をワシワシ登ります。

倒木のトンネルをくぐると・・・

はい、行き止まり!

ということで遠くからお見守りすることにしました。
「高中築池」に関してはShinya Kawamuraさんが詳しくまとめているので参考にしていただけたらと思います。
まとめ
田野川村高中築池に訪れたのは2度目。
工事していたのは残念ですが、リニューアルした池をお見守りする楽しみができました。
麻生堰には春になったら手作り毛鉤をもって釣りに行きたいと思います。
おしまい。